令和6年3月11日
Google広告のアトリビューションモデルの設定について
アトリビューションとデータドリブンの概要を把握して広告を正しく評価、設計する。
Agenda
■アトリビューションモデルとは?
■Google広告で設定可能なアトリビューションモデルについて
・ラストクリック
・データドリブンアトリビューション
■GA4での実装の場合
■管理をして頂くのにおススメの方法
■アトリビューションモデルレポートの確認方法
・コンバージョン経路
・経路の指標
・アシストコンバージョン
・モデル比較
・DDAに切り替え
Goal
Google 広告を運用している中で、
「 どのキャンペーンからコンバージョンが発生しているのだろうか」
「 ユーザーはどういったキャンペーンに興味関心があるか」
などを解析をすることがあります。
アカウントの構造は複数のキャンペーン( 検索、ディス プレイ、ショッピング)や、複数のキーワードなどでなりたっている事が多いので
成果を正しく判断をし、どこの設定に予算を注力するのかは
非常に大事なポイントになります。
今回は Google 広告で設定を見直していただくべき設定の1つ アトリビューションモデルの概要と主流になっているデータドリブンアトリビューションモデルついて解説をしていきたいと思います。
■アトリビューションモデルとは?
コンバージョンに至る経路でユーザーは同じ広告主の複数の広告と
複数の接点を持つ可能性があります。
例えば 検索広告を利用した後に商品を知り ショッピング広告で商品を 購入するなどです。
コンバージョン 達成までに発生した各広告インタラクションに対して貢献度に応じた評価を行う仕組みを アトリビューションモデルと呼びます。
アトリビューションモデルによって 各広告の成果を把握できるため、広告を正しく評価をするのに 必要な機能です。
以前までは、
「ファーストクリック・・・最初にクリックされた広告やキーワードに 貢献度を付与する 」
「 ラストクリック・・・ 最後にクリックされた広告やキーワードに 貢献度を付与する」
「 線形、減衰、 接点・・・貢献度のルールを決めてクリックされた 広告やキーワードに 貢献度を振る 付与する」
「データトリブンビューション・・・ 過去のデータをもとに 貢献度を自動で付与する」
上記のような複数のアトリビューモデルがあり、自身で複数のもののなかから選択が可能でしたが、現在は AI の発展や複数のデバイスの登場からユーザー行動が複雑化したことにより広告で設定が可能になっているのは
『 ラストクリック』と『 データ トリブンアトリビューション』の二つになっております。
■Google広告で設定可能なアトリビューションモデルの種類について
Google 広告で現在設定が可能なアトリビューションモデルは以下の通りです。
ラストクリック
ラストクリックは、コンバージョンの獲得につながったキャンペーンやキーワードに 貢献度を付与する仕組みです。
最終的に申し込みに繋がった 設定のみを評価する アトリビューションモデルになりますので、複数の広告やキーワードを運用している場合に関しては
きっかけとなった広告を評価することができません。
コンバージョンに繋がったキャンペーンやキーワードを必ず 把握しないといけない場合でない限りは おすすめできません。
データドリブンアトリビューション
データトリブンアトリビューションモデルは
アカウント内のデータ と Google の機械学習機能を活用して最も影響力の大きいタッチポイントを判断します。
そして ユーザーのコンバージョン経路(購入や申し込み)における
貢献度に 応じてキャンペーンやキーワードに価値を割り当てます。
現在データトリブンアトリビューションモデルは Google 広告のデフォルトのアトリビューションモデルであり、運用後も学習して調整されるので
常に精度を高めていくアトリビューションモデルとなっております。
Google広告で複数のキャンペーン、キーワードを活用する場合はおすすめの設定となります。
データドリブンアトリビューションのメリットは以下の3点です。
1.成果の高いキーワード、キャンペーンがわかる
検索広告、ディスプレイ、ディスカバー、動画、すべてのキャンペーンでコンバージョンに至ったユーザーと、コンバージョンに至らなかったユーザーのパターンを学習し貢献度を最適化します。
2.アカウントのデータをもとに入札戦略が最適化される。
データドリブンアトリビューションは他のアトリビューションモデルと異なり
過去のコンバージョンのデータをもとに貢献度を付与します。
■アトリビューションモデルを管理をして頂く際の注意点
アトリビューションモデルを設定する際に注意をいただきたい ポイントがいくつかあります。
1. ラストクリックを使用している場合、データ ドリブンアトリビューションモデルに自動的に切り替わる可能性がある。
基本的には変更が行われる 30日前までに Google 広告 アカウントの管理者にメールが届きます。
設定の切り替えに関しては 手動 にて調整が可能になっているので、設定を切り替えたくない場合は 設定をOFFにしていただく必要があります。
https://support.google.com/google-ads/answer/10762625?hl=ja
2. コンバージョンの獲得ができていることが推奨とされ、ラストクリックに変更される可能性がある。
データ ドリブンアトリビューションの推奨はコンバージョンアクションの種類によっては、 サポート対象のネットワーク(Google検索で)で30日以内で 300回以上のコンバージョンと、3000回以上の広告 インタラクションが必要な場合があります。
データ量が少ない場合、該当のコンバージョンアクションはラストクリック アトリビューションモデルに自動で切り替わります。
実際は上記に達してない場合でもアカウントで 切り替えが行われているアカウントは少ないので成果を優先していくようであれば データ ドリブンアトリビューションモデルを使用することをおススメします。
■アトリビューションモデルレポートの確認方法
アトリビューションモデルを選択する際に活用できるツールが Google 広告にはあるのでいくつかご紹介していきたいと思います。
アシストコンバージョンレポート
アシストコンバージョン レポートはコンバージョンの獲得までのクリックによるレポートを確認するツールで以下の点が確認可能です。
「 ラストクリックによるコンバージョン・・・コンバージョンの直前クリックされたキャンペーン やキーワード」
「 クリックと表示によるアシスト数・・・ クリック や YouTube エンゲージ ビューなどで コンバージョンに貢献されたものの、直接的なコンバージョンに繋がっていないもの」
アシストコンバージョン レポートを活用することで直接的なコンバージョンに繋がりにくい、 動画や ディスプレイ広告などの成果が出ているかを判断することができます。
また広告を表示させたいキーワードで直接的なコンバージョンに繋がっていない場合でも、アシストコンバージョン レポートを確認することで成果の可視化を取ることが可能です。
モデル比較
モデル 比較 レポートを活用するとアトリビューションモデルを変更した際のコンバージョン数の推移が確認できます。
例えば 指名検索のキャンペーンを活用している際に
商品を すでに知っていただいている指名検索にはコンバージョンが偏ってしまったりするのでアトリビューションの設定を見直していただく際に有効な設定です。
DDAに切り替え
DDA に切り替えのメニューではデータ ドリブンアトリビューションの ステータスを確認することはできます
設定方法
まとめ
広告は基本的に設定をした後の効果を正しく評価することが大切です。
「 コンバージョンに 正しく 貢献できているキーワードや広告は何なのか」
「新しく始めた キャンペーンは成果につながっているのか」
などを実装をしていただいた後に、正しく評価をすることで
どの商材に予算を集中すると収益が最適化できるのか が判断できるようになります。
現在は 検索、 ディスプレイ、 動画、 ショッピング、 ディスカバーなど複数のキャンペーン タイプが存在し、 ユーザーのインターネットを利用するシーンも複雑化しております。
複雑化したユーザー行動 の中から成果を出していくためには、
コンバージョンのデータをもとに最適化をしていくのが必須の対応となっております。
是非 現在 ラストクリックを使用されている方、
アトリビューションのモデルがどういったものなのか把握されてない方は
今一度ご設定の見直しをかけていただければと思います。